ドラマ

蜜蜂と遠雷

2019 日 恩田陸原作だが、そちらは未読。 ピアノコンクールに挑む若者たちの様子を描いた作品。 主人公は過去のコンサートがトラウマになっており、 その克服と「外の世界の音楽」についてという、音楽性がテーマ。 音楽性についてはよくわからないものの、 …

リメンバー・ミー

2017 米 以前からチェックはしていたものの、 手にする機会がなく、ようやく地上波で鑑賞。 「死者の日」にまつわるお話、ということで 「一体どういう話になるのか」と思っていたところ、 まず、 メキシコのお盆のような死者の日の習慣を観客に一目で理解さ…

グリーンブック

2018 米 今年もアカデミー賞の時期ですが、 2019受賞作を今さら。 黒人のピアニスト、ドク・シャーリーが 差別の残る南部を演奏旅行することになった。 運転手として「トラブル解決能力」の高いトニーが選ばれた。 黒人への差別意識のあったトニーだ…

ちはやふる -結び-

2017 日 競技かるたを題材にした漫画の映画化。 上の句・下の句に続いての三部作完結編。 相変わらず原作は未読です。 下の句ではたしか団体戦の描写が減少していたので 少しいまいちだった記憶が。 しかし本作では団体戦メイン、むしろそればかり、 という…

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法

2017 米 フロリダのディズニーランド近くの安モーテルで暮らす少女が主人公。 楽しい夏休み、冒険がいっぱい。 カラフルな夢の国の街並みで夏休みにはしゃぐ彼女と友人たちの描写を通し、 彼女の意識していない現実が少しずつ観客に伝わってくる。 モーテル…

ファントム・スレッド

2017 米 ポール・トーマス・アンダーソン監督。 とはいえ不勉強でこれまで全く見たことがない。 この映画、以前映画評で見た際に 「恐ろしい話」というニュアンスで紹介されていました。 ところがラブロマンスというシールが貼ってあるし、 見始めると確かに…

3月のライオン 後編

2017 日 前篇同様駆け足ではあるが、 後篇の方がうまく話が展開していて良かったと思う。 幸田家に結構スポットが当たっていましたね。 零のトラウマの多くはここにあるのだから、妥当なところと言える。 一方、川本家の父親の方はどうしようもない人という…

3月のライオン 前篇

2017 日 人気将棋マンガの映画化。 家族を失った天才高校生棋士、桐山零。 引き取られた家庭での複雑な生い立ちから現在一人暮らし。 心を閉ざし孤独に生きてきた彼が、 出会った3姉妹との交流の中で人間らしさ?を取り戻していくといったお話、 のはず…

クーリンチェ少年殺人事件

1991 台湾 以前、名前だけちらっと見たことがあった作品。 長い間、権利関係でDVD化できなかったものの、 この度デジタルリマスターされたとのこと。 この作品では一部の字幕を除いてほとんど状況説明のシーンはない。 そして、舞台は1960年頃の台湾…

スリー・ビルボード

2017 米=英 田舎町の片隅に立つ3枚の広告看板。 長年放置され見るものもなかったが、ある広告が出されることに。 その内容を巡って町は紛糾し、 ある者は激怒し、ある者は忸怩たる思いを抱え、 ある者は吐き出しどころの無い憤懣と自責に苛まれ続けるのだが…

聲の形

2016 日 「君の名は」「この世界の片隅に」と並びチェックしていたアニメ作品。 レンタル開始後、地上波初放送まで見るのが遅れたのはやや失態。 テーマからわかっていたものの、思った以上に重い作品でした。 鑑賞時は別件で少しショックなこともあり、 し…

パターソン

2016 米 姓と同名の街でバスドライバーとして生きるパターソン。 6時過ぎに起床、一日運転、日没前に帰宅、ポストを直す、 ユニークな妻の料理、犬の散歩、一杯のビール。 毎日毎日規則的な彼の日常で変化と言えるのは 好奇心あふれる愛妻の行動、乗客の会話…

メッセージ

2016 米 世界各地に未確認物体が現れた。 一応、意思の疎通は可能なようだが、 言語の解読ができないので主人公の言語学者が呼ばれ・・・ というお話。 冒頭から宇宙人との邂逅辺りまでは出来が良くドキドキさせられた。 一方後半の展開はご都合といえばご都…

ムーンライト

2016 米 アカデミー賞受賞作。 不幸な生い立ちの黒人少年の物語、というのは知っていたので、 何かヒューマンドラマ的な救済があるのかと勝手に思っていた。 ところが、それらしきものがあるのは序盤だけ。 細いよすがの糸(一条の光)も切れ、何もなくなっ…

この世界の片隅に

2016 日 最近映画をおろそかにしていてどうかと思いますが、 ぼちぼちと更新していきます。 キネマ旬報1位など各賞受賞の傑作を、 ようやく今になって鑑賞。 原作者の同じ映画、「夕凪の街 桜の国」は、 田中麗奈の声が合わなかった、 という記憶しかない(…

アバウト・シュミット

2002 米 保険会社で定年を迎えたシュミット。(ジャック・ニコルソン) 手持ち無沙汰なので会社に行って後任者に経験を伝えてやろうとするも、 あっさり「用はなし」と対応される。 42年連れ添った妻は最近やることなすことイライラの対象でしかない。 (相…

ありがとう、トニ・エルドマン

2016 独 ふざけるのが好きなヴィンフリートは、 今日も配達員をからかって楽しんでいた。 しかし、老いた母親と犬は、どちらも具合が悪そう。 久々にルーマニアから帰って来た娘は、電話で席を外してばかり。 人生、なかなか楽しめないこともあるもんだ。 そ…

マンチェスター・バイ・ザ・シー

2016 米 アカデミー主演男優賞・脚本賞受賞作。 ボストンで便利屋を営むリー(ケイシー・アフレック)。 淡々と暮らし、時折パブで暴れる以外に感情の発露はない。 (口汚いのは昔から。) そんな彼の下に兄の危篤を告げる連絡が。 故郷の街「マンチェスター…

リップヴァンウィンクルの花嫁

2016 日 岩井俊二監督の久々らしい長編作。 3時間と長くて悩んだものの、評判がいいので借りてみた。 主人公は内気で何事も上手くいっていない黒木華。 生徒には馬鹿にされ、ネットで見つけた結婚相手とはすぐに破たん。 そこに手を差し伸べる怪しい男、自称…

シン・ゴジラ

2016 日 東京湾に異常事態が発生。何が起きたかと対策会議中。 「なに、未知の生物の仕業だと?バカ言うな・・・え、何この生物・・・」 やや軽すぎるが、そういう危機管理側の視点で制作したらしい。 その程度の前提知識で鑑賞。 人間ドラマとかはほぼなく…

ハドソン川の奇跡

2016 米 2009年1月、ニューヨークのハドソン川に旅客機が緊急着水。 大参事も予想されたが155人の乗員乗客が全員生還。 有名な映画なので気になってはいたものの、 事故のパニックムービーとしたらそれで尺は持つんだろうか、 大筋のストーリーはみんな知っ…

独裁者と小さな孫

2014 グルジア=仏=英=独 モフセン・マフマルバフ監督の久々の作品。 「パンと植木鉢」しか見ていないが、イランの巨匠です。 とある国の大統領府で孫と戯れる大統領。 「この窓から見える明かりを電話一本ですべて消せる」 目を輝かせ、無邪気に遊ぶ孫だ…

ファニーとアレクサンデル

1983 独 仏 スウェーデン ベルイマンが遺作として撮った長編作品。 自伝的要素も含むらしいが、5時間を超えるためこれまで躊躇してきた。 一応ファニーとアレクサンデルという兄妹が題名になってはいるものの、 彼らが直接見聞きしないシーンも多く、ファニ…

海街diary

2015 日 是枝監督作品。 漫画が原作のようだがそちらは未見。 鎌倉で暮らす三姉妹(綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆)が 父の葬儀をきっかけに異母妹のすず(広瀬すず)を引き取り 四人一緒に暮らしていく・・・ というだけの話ではあり、大きな事件はない。 …

マイ・インターン

2015 米 The Intern 会社を退職後、金銭的には悠々自適、 息子と孫にも恵まれ幸福な日々といえるベン(ロバート・デ・ニーロ)。 しかし、妻も亡くし、老後の生きがいに欠ける彼は 様々なものに手を出しながら、やりがいの感じられる場所を探していた。 そん…

イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密

2014 英 米 第二次大戦中、 実在の数学者アラン・チューリング(ベネディクト=カンバーバッチ)が ドイツ軍の暗号機「エニグマ」の解読を試みることに。 「空気を読む」どころか まともなコミュニケーションすら怪しい彼は、 同僚と対立するも独自の「マシ…

0.5ミリ

2013 日 「百円の恋」に続き安藤サクラ連投。 ネタバレあり。 ヘルパーのサワ(安藤サクラ)は、 派遣先の家庭で「今度泊まって、お爺ちゃんに添い寝してほしい」 という無理な要望を受け入れてしまう。 そしたら今にも死にそうな爺さんのはずが 盛る盛ると…

そこのみにて光輝く

2013 日 「海炭市叙景」に続く佐藤泰志作品の映画化。 原作は未読ながら、 著者は何度も芥川賞候補になりながら受賞できず、 自死してしまったという作家。 ざっくり言えば「函館を舞台に人生の苦難をテーマにしている」 という感じの作風のため、本作も…

グリーンフィンガーズ

2000 英 米 実話からインスパイアしたと冒頭にメッセージが出るお話。 更生刑務所に送られてきたコリンは、 人生をあきらめ心を閉ざしていた。 そんな彼も同室となった老人に少し心を開いてきたころ、 老人から花の種を受け取りしぶしぶ植える。 土壌の…

ダラス・バイヤーズクラブ

2013 米 実話の映画化。 1985年、電気技師のロン・ウッドルーフ(マシュー・マコノヒー)は自由奔放。 ロデオの賭けの胴元になり、負けても金を持ち逃げ。 女も生きがいで娼婦を呼びまくり。 テキサスの典型保守で、ゲイを口汚く罵る。 そんなしょうもな…