昼下がりの情事
1957 米
パリで暮らすアリアンヌ(オードリー=ヘップバーン)はチェロを学ぶ学生。
私立探偵の父親の仕事書類を盗み見て、恋に焦がれている。
友人のミシェルは彼女の気を引こうとするが、子供過ぎて話にならない。
彼女は父親の仕事(浮気調査、フラナガンの来仏時は書き入れ時)をきっかけに
大富豪かつプレイボーイのフラナガン(ゲーリー=クーパー)と知り合う。
彼の女性遍歴に当初は嫌悪感を抱くアリアンヌだったが、
女扱いに慣れたフラナガンに次第に魅了される。
経験豊富な相手に抗するため、自らも恋多き女として振る舞うのだが、
次第にフラナガンは彼女に興味津々になっていき・・・
というお話。
オードリーといえば清楚で可憐の代名詞。
そんな彼女が軽薄男に序盤であっさり魅了され
無理のある背伸びまでして気を引こうとする。
前半はその過程が描かれ、
話自体も全然面白くないこともあってフラストレーションが溜まる。
女扱いに長けた奴が勝つ、これが現実って感じ?
ところが後半になると主導権が女側に移り、
もてあそばれるのはフラナガンのほう。
フラナガンお抱えの室内楽奏者たちやアリアンヌの父親の味も出始め、
楽しいコメディーへと変調していく。
なんかワイルダーっぽくなってきたな、と。
それもそのはず、この作品はこの後
「お熱いのがお好き」「アパートの鍵貸します」「あなただけ今晩は」
といったロマンチックコメディを生み出した
ワイルダー、ダイヤモンドという名コンビの初タッグ作品だったみたい。
前半なんとか耐えられたのは隣室のわんちゃんの存在です。
彼?からしてみればいい迷惑だったね。
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