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復活

2001 伊=仏=独

トルストイの原作を映画化。

 

原作未読

 

青年貴族のネフリュードフは陪審員を務めた裁判である女と再会する。

被告席にいたのは、彼が若いころ恋をし、情を交わしたものの、

翌朝金を押し付けて見捨てたカチューシャだったのだ。

 

彼女が娼婦に堕ちこのような再会をしたのは

自分のせいと考えた彼は、償いをすることを決意する。

殺人の嫌疑がかかっている彼女。

陪審員の心証は無罪だったが、

致命的なミスによりシベリア送りにされることになったカチューシャ。

 

ネフリュードフは家財を処分し、

控訴費用を負担し、手を尽くしてカチューシャの待遇改善に尽くし、

結婚まで申し込み、シベリアまで同行する。

 

そんな彼の姿に、カチューシャの心も動かされていく。

しかし、彼を愛していても、

贖罪のための結婚では自分も過去と決別することができないし、

ネフリュードフは自分のくびきから一生解放されることはない。

とうとう彼女は、別の男との結婚を選ぶ。

それもまた手段としての結婚ではないか、という葛藤を経ながら・・・

 

彼女に受け入れられず、荒野を一人さまようネフリュードフ。

自分は彼女を愛していたのか。罪悪感からの開放を求めていたのか。

迎え入れられた家では皆が新世紀を祝っていた。

新世紀の抱負を尋ねられた彼は答える。

「人を愛することだ」

 

本線は二人の物語なのだが、

理想主義なネフリュードフが当時の社会とかみ合わないシーンや

怪しい宗教者に翻弄される人々や非道な扱いを受ける受刑者なども描かれ、

トルストイの作家性をも適度に包含した映画になっている。

 

全編イタリア語となっているものの、

それが世界観を壊すことはなく、意外と大丈夫。

180分の長尺だが、飽きずにトルストイの世界を堪能できた。

 

 

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