三人の名付け親
1948 米
名匠ジョン=フォード監督の西部劇。
クリスマス興行を目的として作られたとかで、
宗教色の強いものになっている。
普通の西部劇のように、銃撃戦で死人が出まくるという描写はない。
ジョン=フォード監督がサイレントで撮った作品のリメイクのようで、
冒頭にその作品の主演で監督の相棒、
ハリー=ケリーに捧ぐというメッセージが出る。
主演の一人はその息子。歌手志望だったかということで劇中の歌はうまい。
ジョン=ウェイン、ペドロ=アルメンダリス、ハリー=ケリーJrの3人は
銀行強盗を目的としてとある町にやってくる。
そこで滑稽な表札を見てふと立ち寄り話をし、
コーヒーをもらったことがこの映画の全てのきっかけ。
強盗にとりあえず成功したものの砂漠を逃亡する身となった三人。
水のありかを求めてさまよう。このあたりまでは西部の逃亡劇。
そして、とある場所で身重の女性の出産を助けるが、彼女はすぐ亡くなってしまう。
迫りくる追っ手の中、残された赤ん坊の世話などわからず
試行錯誤しながら逃げる3人の無法者の運命は・・・
というお話。
聖書の話になぞらえたクリスマス映画なので
そこが気にならなければ今の時期はいいかもしれない。
3人の名を取り、ロバート・ウィリアム・ペドロと名付けられた赤ちゃんは
とても愛くるしいので和ませられる。
ペドロ=アルメンダリスのキャラがなかなか気に入った。
自分は未見だけど今敏監督のアニメ映画「東京ゴッドファーザーズ」は
この作品に題材を得ているとか。気が向いたら見てみよう。