マイ・インターン
2015 米
The Intern
会社を退職後、金銭的には悠々自適、
息子と孫にも恵まれ幸福な日々といえるベン(ロバート・デ・ニーロ)。
しかし、妻も亡くし、老後の生きがいに欠ける彼は
様々なものに手を出しながら、やりがいの感じられる場所を探していた。
そんな時見つけたのが高齢者インターンのチラシ。
新興ファッション通販会社の創業者で女社長のジュールズ(アン・ハサウェイ)。
社会貢献のため適当に同意して募集したインターンに
最初は何の興味もないどころか距離を置こうとする。
ジュールズの専属になったものの、仕事も与えられず放置されていたベンだが、
その誠実さと人柄の良さで次第にオフィスに溶け込んでいく。
そんな彼にジュールズも徐々に打ち解け始めるのだった・・・。
ロバート・デ・ニーロ演じるベンはありえないくらいの好人物。
スマートな紳士であり市内の地理に精通し、
(なんで?と違和感を感じていたが、そうか、昔営業だったから道に詳しいのか)
気配りが行き届いている。
面倒見が良く困ったら支えてやるつもりでありながらも、
まずは自分でなんとかできるかアドバイスしつつ見守る。
もはや頼れるオジサマの理想像である。
まあそんな彼もこれまで老後の生きがいというものを持てず
インターンに応募してきたわけでそこが唯一の弱点とはいえるのだが・・・
一方のジュールズは美人で自ら顧客対応したり包装の指導をしたり
ホームページのデザインを決めたりとなんでもこなすやり手社長。
本作のアン・ハサウェイは感情移入できて、
チャーミングで、むしろこれまでより可愛い。
ただ会社に急成長のひずみも出てきており、
それは彼女の家庭においても同様なのだった・・・
両親との関係(これが最初ベンへのつれない態度の大きな原因か)、
夫(バリバリ働いていた=専業主夫全然OKという価値観ではなかった人)
への罪悪感と距離のかい離、ママ友との距離、娘と一緒にいられないこと。
監督ナンシー・メイヤーズ作品は初見。恋愛物が多かったようだけど
本作は年齢差のある友情を描いたハートフルドラマ。
結構評判がいいのは聞いていたものの、
ブルーレイ入れたタイトルシーンの曲で個人的に期待大になりました。
調べたら「Love And Work」という曲でセオドア・シャピロ作曲。
多分映画オリジナルの曲だと思います。
ほっとする幸福感にひたれるこの映画にぴったり。
この映画は恋愛映画ではなかったが、
昔クランベリーズのドリームズに魅かれて
「ユー・ガット・メール」を見に行ったのを思い出す
広告宣伝では女性を意識、同じアン・ハサウェイで
ファッション業界ということから
「プラダを着た悪魔」の続編的な位置づけのようだが、
自分としては全くそんな感じは受けなかった。
何より嫌な奴がいない。欠点があるやつはたくさん出てくるが。
どちらかと言えばおじさんの第二の人生自己実現映画、
それで回りもうまく回っていく、という印象ですよ。
原題も「The Intern」だしね。
さっきも言ったけどこんなおじさんはまずいないんだろうけど。
夢があっていいじゃないですか。
僕も落ち込んでる時期に見たけど前向きな気分になれました。
こういう映画はストックしておかないとね。
恋愛映画じゃないし、女性しか見なかったらもったいない!!
老若男女にもっと見て欲しい映画です。