フューリー
2014 米
1945年、ベルリンを目指す連合軍に対し、
ドイツ軍は最後の抵抗を試みる。
そんな中で奮闘する米シャーマン戦車、フューリー号が物語の主役。
フューリーの乗員5人は何れも熟練兵ばかりだったが、
副操縦士を亡くしてしまう。
補充要員として現れたのは
何もわからないひょろひょろの新兵ノーマン(ローガン・ラーマン)。
軍曹のドン(ブラッド・ピット)は厳しくも情を持って彼に接し、
ノーマンも次第に戦場に慣れていく。
窮地を切り抜けながら任務をこなしていく彼らだが、
やがてドイツの大隊を相手に一台で悲壮な戦いに臨むことになる。
死体を見ては吐き、何と言われようと頑なに殺人を拒んでいた
ノーマンが仲間に認められ一端の兵士として成長?していくドラマ部分は
悪くはないもののまあよくある話ともいえる。
この映画でより面白かったのは戦車の運用法。
敵の弾幕に阻まれ進軍できずにいる歩兵の弾除けとなるシャーマン。
その背後について進軍してく歩兵。
なるほど中型戦車はこういう使い方するんだ。
勉強になった。
また、現在唯一動かせるティーガー戦車を博物館から借りて
撮影したという目玉の戦車戦はシャーマン4対ティーガー1。
シャーマンの砲弾ははじき返され全くダメージなし。
逆に、ティーガーに一発でやられるシャーマン。
圧倒的な装甲を誇るティーガーの迫力は見もの。
米兵も捕虜虐殺、街の略奪を行い、SSは徴兵忌避の国民を見せしめにし、
炎に包まれた兵士は自ら頭を撃って自殺する。
ノーマンがひと時触れ合った女(アリツィア・フォン・リットベルク)も
一瞬でがれきの下に、というあたりもリアル志向か。