0.5ミリ

2013 日

 

「百円の恋」に続き安藤サクラ連投。

 

ネタバレあり。

 

 

 

 

 

ヘルパーのサワ(安藤サクラ)は、

派遣先の家庭で「今度泊まって、お爺ちゃんに添い寝してほしい」

という無理な要望を受け入れてしまう。

 

そしたら今にも死にそうな爺さんのはずが

盛る盛るということでサワに襲い掛かり、

抵抗して取っ組み合ってたら電気ストーブから布団に火がついて火事に。

 

爺さんショックで死んじゃったっぽいけど、重くて階段降ろせないので、

お母さん(爺さんの娘)呼びに行ったら首つって死んでる。

それをぼんやり見てる引きこもりの一人息子。

 

規約違反でクビになり寮も追い出されたサワ。

しかも、なけなしの貯金をコートのポケットに入れてたら電車に置き忘れる。

 

無一文で街をさまよっていると、

カラオケ店で金持ち老人が店員と揉めてるのを発見。

 

これ幸いと知人を装い一夜を過ごすサワ。

上手くいったと思うものの、別れ際孤独な老人に感謝され、

身の上話を聞いて複雑な表情を浮かべる。

 

しかし切羽詰まっている彼女はこの手で行くことに決め、

次のターゲットを物色し始めるのだった・・・。

 

 

介護問題を中心に遺産相続とか孤独な老人の累犯窃盗とか、

投資詐欺とかいろいろな問題を詰め込んだ映画でした。

 

最初は全力で嫌がる老人たちが、

サワに居てもらうことで生き生きとしだし、

最後には感謝するという不思議な展開が面白い。

微妙な距離(0.5ミリ)に過ぎないかもだけど、

そこを少し詰めてくれる人がいることで孤立した老人に起こる変化。

 

サワは食と住は老人にたかるんだけど金取る気はないし、

家事とか介護は普通にやる(しかもレベル高い)から

そんなにひどいことしてるわけでもないんだよな実際は。

 

そのあと少し意外な展開を見せるんですが、

ここは少し冗長で、だれたかなという気がした。

 

2時間半で終わっても良かったか(それでも長いが)。

 

安藤サクラはさすがの演技力で介護に料理に頑張ります。

カモ(訳あり老人)を狙う時の態度・目つき、生き生きと介護する姿、

老人のためサービスする姿(コミュニケーション、お色気など色々な意味で)。

 

そう美人じゃないのに次も観てみようと思わせる女優で、稀有な存在。