スター・ウォーズ 最後のジェダイ

2017年 米

 

説明不要のシリーズ8弾。

 

前作のあらすじをほとんど覚えていない程度の人物によるレビュー。

 

・主人公を誰にしたいのか。こういう方針で行くのかなぁ。

・敵のボスはやけにあっさり死んだな

・「ミッションインポッシブルがどうせ成功するんでしょ、映画だし」

  という観客のマンネリを破りに来ているのか?

  とにかく失敗ばかりですね。

・宇宙に投げ出されてもフォースで戻れるの?シールド内だったから?

 そもそもレイアってフォース使えるんだっけ。まあいいか。

・整備兵なのにメカ飛ばせるのか(これはそうおかしくもない?)

・えっ、いきなり告白?何この展開。しかも死んでないの?

 

3部作の2作目ということで

・新キャラの魅力、新展開がどうなるのかという期待が薄い

・「最後の戦い」的盛り上げは使えない

 

といった面から難しい点があるのはわかっていたので

まあそれなりには楽しめた印象です。

 

新世代のキャラは今作でもそれほどって感じで

(カイロ・レンのキャラはやや改善した気がするが)

チューバッカとファルコン号のシーンが一番?良かった気がするけど、

世代交代を進めつつ新キャラの魅力を出していくのはなかなか大変なのかなぁ。

それともコンセプトがヒーローではなく

「普通の人たちの物語」ってことで、このままで問題ないのかな・・・。

 

監督が違えばもっと面白かったのかはよくわかりません。

カイロ・レンに逆勧誘されたりなど

かなり時間をかけていた割にレイの葛藤はあまりよくわからなかったな。

親に売られたことがトラウマで暗黒面に堕ちるかも、という話?

 

また、ルークが抹殺を考えるほど

カイロ・レンが暗黒面にのまれたきっかけってなんかあるの?

 

まあいいか。

 

パターソン

2016 米

 

姓と同名の街でバスドライバーとして生きるパターソン。

 

6時過ぎに起床、一日運転、日没前に帰宅、ポストを直す、

ユニークな妻の料理、犬の散歩、一杯のビール。

 

毎日毎日規則的な彼の日常で変化と言えるのは

好奇心あふれる愛妻の行動、乗客の会話、

そして、パターソンの生きがいである詩作。

 

穏やかに丁寧に進んで行くこの作品は、

終盤まで悲劇というものはほとんど起こらない。

犬の誘拐に気をつけろという怪しい若者たち、チェス大会への資金流用発覚、

バスの故障、発砲?事件、その程度である。

 

日常の中の喜怒哀楽。

え、夕食にパイなのか?キヌアって食えるのか?程度で、

美人の奥さんは自分が大好き。同僚に愚痴るほどの不満もない。

幸せってことですね。

 

最後の立ち直り方はやや唐突な気がしたが、

「ちぎれたノートを全て繋いで詩が復活」という

映画「アルゴ」のような離れ業でハッピーエンドよりはこの映画らしいかもしれない。

 

ポストの謎とか犬繋ぐシーンとか、モノクロな妻のデザインとか、

細かい演出で意外と飽きない作りになっています。

 

静かな佳作であり、主人公もまたカイロ・レンとは対極な役ですな。

(たまたま続けて鑑賞)

 

メッセージ

2016 米

 

世界各地に未確認物体が現れた。

 

一応、意思の疎通は可能なようだが、

言語の解読ができないので主人公の言語学者が呼ばれ・・・

 

というお話。

 

冒頭から宇宙人との邂逅辺りまでは出来が良くドキドキさせられた。

 

一方後半の展開はご都合といえばご都合で、センチメンタルな面がとても強くなる。

正直回想?シーンも多すぎるような気もする。

 

でもこれは骨太のSFとはテーマが違うから仕方がないんだろうね。

この話は原作があるらしく、

 

「未来が全てわかっていてもその人生を選ぶかどうか」

というのがテーマのものらしい。

 

解読作業を進めるうち、徐々に時の流れに囚われないようになって、

少しずつ未来が見えるようになって行き、

その能力で未来の自分の作った辞書?を見ることができて

最後のメッセージを解読できたんだろうね。

 

エイミー・アダムスは「それなりの年の娘を亡くした母親」

としては適性年齢ながら、

 

「これから娘を持ち、その娘を10代後半~20くらいで亡くし、

その際もそこまで老けていない、おそらく若い女性」

 

には見えなかったので、

 

回想シーンはあれ実は未来の娘とのシーンなんですよ、と言われても

今の見た目からして年齢的に無理でしょって感じで、感情移入しづらかったですね。

制作側はそういう思い込みを期待してキャスティングしたのかもしれないけどさ。

今の見た目年齢が若すぎた場合、「世界的言語学者」って肩書きも

おかしなことになってくるという問題もあるから。

 

まあ他にも最高機密状態のあの状況で

下っ端が爆破なんて実現できないでしょう、とか

軍がTV(攻撃を煽る)の情報統制をしていないとかは

突っ込んだら負けでしょうね。

ムーンライト

2016 米

アカデミー賞受賞作。

 

不幸な生い立ちの黒人少年の物語、というのは知っていたので、

何かヒューマンドラマ的な救済があるのかと勝手に思っていた。

 

ところが、それらしきものがあるのは序盤だけ。

細いよすがの糸(一条の光)も切れ、何もなくなった主人公は、

そのあとは運命に抗えないがごとく辿りつくところに辿りついてしまう。

 

そしてラストの再会。

 

観客に沈思させるような物語ではあるのだが、

期待していたようなものとは違った作品だったな、というのが率直な感想。

悪くはないんですけどね。意外にも恋愛要素が強い。

 

主人公の心の奥を表すような眼差しが各世代印象的。