メッセージ

2016 米

 

世界各地に未確認物体が現れた。

 

一応、意思の疎通は可能なようだが、

言語の解読ができないので主人公の言語学者が呼ばれ・・・

 

というお話。

 

冒頭から宇宙人との邂逅辺りまでは出来が良くドキドキさせられた。

 

一方後半の展開はご都合といえばご都合で、センチメンタルな面がとても強くなる。

正直回想?シーンも多すぎるような気もする。

 

でもこれは骨太のSFとはテーマが違うから仕方がないんだろうね。

この話は原作があるらしく、

 

「未来が全てわかっていてもその人生を選ぶかどうか」

というのがテーマのものらしい。

 

解読作業を進めるうち、徐々に時の流れに囚われないようになって、

少しずつ未来が見えるようになって行き、

その能力で未来の自分の作った辞書?を見ることができて

最後のメッセージを解読できたんだろうね。

 

エイミー・アダムスは「それなりの年の娘を亡くした母親」

としては適性年齢ながら、

 

「これから娘を持ち、その娘を10代後半~20くらいで亡くし、

その際もそこまで老けていない、おそらく若い女性」

 

には見えなかったので、

 

回想シーンはあれ実は未来の娘とのシーンなんですよ、と言われても

今の見た目からして年齢的に無理でしょって感じで、感情移入しづらかったですね。

制作側はそういう思い込みを期待してキャスティングしたのかもしれないけどさ。

今の見た目年齢が若すぎた場合、「世界的言語学者」って肩書きも

おかしなことになってくるという問題もあるから。

 

まあ他にも最高機密状態のあの状況で

下っ端が爆破なんて実現できないでしょう、とか

軍がTV(攻撃を煽る)の情報統制をしていないとかは

突っ込んだら負けでしょうね。

ムーンライト

2016 米

アカデミー賞受賞作。

 

不幸な生い立ちの黒人少年の物語、というのは知っていたので、

何かヒューマンドラマ的な救済があるのかと勝手に思っていた。

 

ところが、それらしきものがあるのは序盤だけ。

細いよすがの糸(一条の光)も切れ、何もなくなった主人公は、

そのあとは運命に抗えないがごとく辿りつくところに辿りついてしまう。

 

そしてラストの再会。

 

観客に沈思させるような物語ではあるのだが、

期待していたようなものとは違った作品だったな、というのが率直な感想。

悪くはないんですけどね。意外にも恋愛要素が強い。

 

主人公の心の奥を表すような眼差しが各世代印象的。

この世界の片隅に

2016 日

 

最近映画をおろそかにしていてどうかと思いますが、

ぼちぼちと更新していきます。

 

キネマ旬報1位など各賞受賞の傑作を、

ようやく今になって鑑賞。

 

原作者の同じ映画、「夕凪の街 桜の国」は、

田中麗奈の声が合わなかった、

という記憶しかない(すみません)のですが、

各所で評価されているとおり、

のんはとてもキャラクターに合っていますね。

 

戦時下におかれても、少しいらいらしてしまうほど、

おっとりのんびりした自分らしさを失わないヒロイン。

 

ところが作中最大の悲劇といえるシーンでは、

それが災いしてしまい、姪のみならず、

自分らしさの象徴を失う羽目になってしまう。

 

内容として、一言ではなかなか語れない映画、

そして一度見ただけではまるで分らないほど

細部へのこだわり(戦時資料・手旗信号その他)が強い映画のようなので

また色々な解説等と照らし合わせながら見てみたいものです。

 

1点、原作のエピソードをいくつかカットしているらしく、

話がよくつながらない部分があったので、少し残念な気がしていました。

どうやら、本来予定していながら資金不足で断念したためのようで、

それらを盛り込んだ長尺版が完成するのを楽しみにしようと思います。

 

 

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー

2016 米

 

スターウォーズのスピンオフ的作品。

 

エピソード4で主眼のデス・スター攻防戦、

そのデス・スターの設計図をどうやって入手したのか、が描かれている。

 

主人公は冒頭で救い出されたのに大人になってもまだ手錠?

なぜ?と思ったものの

なるほどヒーローはいない設定なんだなと納得

 

こういう視点のものも斬新で、むしろ共感できて良かった。

特に後半はよくできていると思う。

Kはいい奴。

 

まあつまらないことを言ってしまえば

目標は設計図データしかない、他に何もないような星で、

簡単に陽動に引っかかりすぎだとは思うが、そこはお約束ということで・・・

 

CG出演の方々は残念というほかはないが、

ターキン提督は久しぶりに見て懐かしかった。